保険会社の対応に納得がいかない場合、弁護士ならどうするのか

保険会社の対応に納得がいかないものの、かといって強く主張できないために、どうしたらよいものかと思案している方もいるかもしれません。
では、保険会社の対応に納得がいかない場合、弁護士ならどうするのでしょうか。
弁護士は、法律のプロとして、どのような事態にも、毅然とした態度で交渉に当たり、被害者に不利益にならないように対処します。
以下においては、具体的な場合を想定して、説明することとします。

保険会社が誠実な対応をしてくれない場合

保険会社の担当者によっては、対応が遅い、威圧的で横柄な態度をとる、担当者が頻繁に代わり、きちんと交渉ができない、皮肉交じりに金額を提示する、強引に示談を迫る、専門用語を使って無理解を見下すなどといったことがあります。
弁護士が示談交渉に当たれば、法律のプロということから、保険会社の担当者も、一般の方に対する対応とは異なり、不遜な態度は取らないものです。
弁護士は、被害者から保険会社の対応について聴き取りをして、問題点を把握した上、交通事故に関する知識と経験を踏まえ、保険会社の担当者が納得できるだけの根拠を示しながら、被害者に不利益にならないように、交渉に当たります。

治療費の支払の打切りを宣告された場合

まだ治療中であるのに、治療費の支払の打切りを宣告された場合、治療を継続すれば費用が自己負担になるのではないかと不安になります。
弁護士は、主治医の意見を聞いた上、治療の必要があれば、その旨が記載された診断書を主治医に作成してもらい、意見書とともに保険会社に提出して、治療費の支払の継続を交渉することにより、治療費の支払期間を延長してもらえる可能性もあります。保険会社の対応とは別に、被害者が治療を望む場合には、保険の適用についても適切なアドバイスをします。
また、弁護士は、被害者と十分に話し合った末、被害者が、治療費の支払の打切りを受け入れることになった場合には、損害賠償額が確定したものとして、保険会社と速やかに示談交渉を進めていきます。そして、症状固定時に残存する症状があれば、後遺障害等級認定の申請手続を行うことになりますが、弁護士は、被害者と相談の上、被害者請求(直接自賠責保険に自賠法16条に基づき請求する方法)又は事前認定手続(任意保険会社を介して行う方法)のいずれか被害者に有利な手続を選択して対処します。

示談金が思っていたより低すぎる場合

保険会社が提示する示談金が思っていたより低すぎる場合、被害者は、自賠責保険基準や任意保険基準よりも裁判(弁護士)基準が高額になるという認識が十分でなく、その点の根拠を示して反論できないため、受け入れざるを得ないのかと悩むものです。
弁護士は、保険会社の提示する内容を十分に検討し、不合理な点があればその旨を指摘し、自賠責保険基準や任意保険基準に基づき算定されている場合には、裁判になれば、裁判(弁護士)基準によることになる旨説得します。
他方、示談の話合いが長引くような場合には、弁護士が、裁判も辞さないという姿勢を示して保険会社の再考を促せば、裁判になれば不利な結果となると察し、保険会社も示談に応じることもあり、結局、裁判(弁護士)基準を前提とした示談交渉を行うことになるため、保険会社から提示された示談金よりも高額な賠償金を得ることが期待できます。

では、どのような差が生じるのか、入通院慰謝料の例で具体的に見てみましょう。
自賠責保険基準では、入通院慰謝料は1日当たり4200円です。入通院期間は、治療期間と入通院実日数を2倍したものを比べて、どちらか少ない方の日数を使います。入院1か月、通院1か月(通院実日数10日)の場合、治療期間が2か月(60日)、入通院実日数の2倍が80日ですので、60日の方を使います。4200円×60日で、入通院慰謝料は25万2000円です。また、自賠責保険でまかなえるのは、最大で120万円までです。
任意保険基準では、各社とも非公表ですが、自賠責基準を下回るものではないものの、裁判(弁護士)基準よりも低額とされています。
裁判(弁護士)基準では、赤い本(日弁連交通事故相談センター東京支部編「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」)を基準とした金額が参考とされます。裁判(弁護士)基準での入通院慰謝料は、2か月で77万円です。
このように、入通院慰謝料1つをとっても、大きな差が出ることが分かります。後遺障害慰謝料や死亡慰謝料など、その他の損害賠償金についても裁判(弁護士)基準が高額になりますから、これらを合算した実際の損害賠償金の差額は、他の基準に比べとても大きなものになります。

過失割合の提示が納得できない場合

保険会社は、被害者にも不注意(=過失)があったとして、過失割合を提示してきたものの、どうしても納得できないこともあります。
過失割合の違いは、損害賠償額の結論を大きく左右しますので、保険会社が被害者に不利な提示をすることが考えられます。
弁護士は、適正な過失割合に基づき、損害賠償額を算定してもらうべきとの考えから、実際の事故態様に見合った過失割合の把握に努めるものです。
そのため、弁護士は、被害者から事故の状況をよく聞き、手続を踏んで取得した刑事記録を検討して、事故態様が過失割合認定基準表の類型にない場合には、過去の裁判例を調査し、実際の事故に態様が似ている事故の場合にはどう判断されたのかを参考にした上で、保険会社の提示する過失割合が適正かどうかを十分に検証してから、交渉に臨みます。 
弁護士は、自らの知識と経験に基づき、検討して得られた客観的なデータを示しながら、適正な過失割合を提示して、保険会社の担当者を説得することも可能になるのです。

まとめ

交通事故で被害を受けた場合、得られる損害賠償金額は適正に算定される必要があります。
保険会社の言い分だけが優先されてよいはずはありません。
保険会社の対応に納得がいかない場合、弁護士は、被害者に寄り添いながら、法律のプロとして、どのような事態にも、毅然とした態度で交渉に当たり、被害者に不利益にならないように、適正な損害賠償金が得られるように努めます。
弁護士のサポートがあれば、被害者も納得できる内容で、保険会社との示談が可能になります。交通事故に遭い、保険会社の対応に納得がいかない場合には、弁護士に依頼するようにしましょう。

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